宮崎・口蹄疫04 – 接種

2010/5/20
発生から1か月経って、ワクチン接種が決まりました。
農家の方々への話し合いや連絡も無しに
感染しないように細心の注意を払って持ち堪えてきたのに、エリア内はワクチン接種
全然元気なのにワクチンが打たれます。

そして、後日殺処分となります。

もう一回り外のエリアは加工して、畜舎を空っぽにします。
周辺に完全にクリアなエリアを作って、それ以上広げない為です。
辛かったと思いますが、連日の消毒作業で極度に疲労していた農家のなかにはホッとした人たちがいたのも事実。

すでに発症していても、疑似患畜でも、殺処分が待っている
だけど同じように餌を与え世話をする。
殺処分までの間がどんなにつらいか
ワクチン接種決定によって感染しないように身も心も削って頑張ってきた農家の方々の努力が無になった。
抵抗したり、辛い思いをする農家、不思議と安堵する農家。思いはそれぞれです。

2010/5/29
畜産農家との話し合い協議が進められながら、ワクチン接種が進んでいます。

今まで聞いた事も無い声で悲鳴をあげたり
死んだと思って埋めたら生き返ったり
殺処分担当の獣医師の腕をふりほどき、腐って蹄の無くなった足で、血を流しながら走ってきたり
明日から殺処分だというのに、今日生まれてきたり

ワクチン接種によって、新たな感染は減ってきた。
既に殺処分対象になっているので、新たに発症しても報告されない。
徐々に終息すると思うけど、気を抜けないところです。
頑張って下さい。

尚、ワクチンを打って1週間から10日ほどで体内に抗体が出来るそうです。
抗体が出来る前に感染・発症してしまったら殺処分となりますが、埋却地が無い為に難航しています。